札内岳(1895m)〜エサオマントッタベツ岳(1920m)A
<登り> ピリカペタヌ沢 <下り>エサオマントッタベツ川 単独 02,7,27〜28

7/26
17:00 函館発
(国縫〜夕張間高速利用)
23:00 戸蔦別ヒュッテ前
7/27
4:40 車止め地点
5:00 五の沢出会い(入渓)
6:30 八の沢出会い
11:00 札内カール
11:53 札内岳着(昼食)
13:00 札内岳発
17:30 札内分岐(テント泊) |
| [12:50] 総行動時間 |
7/28
6:00 札内分岐
6:30 エサオマントッタベツ岳
6:45 エサオマン北カール肩
7:40 札内分岐
8:40 エサオマン北東カール
10:30 997二股出会い
11:40 823二股出会い(昼食)
13:10 入渓地点
14:10 駐車場 |
| [8:10] 総行動時間 |
14:45 車回収
15:30 新嵐山荘(入浴・車中泊) |
今回の日高山行は、未踏の札内岳に登ることと、カムイエクウチカウシ山の北面の勇姿を近くから眺めることの二つをねらいとした2泊3日の札内岳〜札内分岐〜カムエク縦走の計画で出かけた。しかし、ピリカペタヌ沢から札内岳までの行程とその後の炎天下の札内岳〜札内分岐までの藪漕ぎが予想以上にきつかったのと、左足の親指の爪を痛めたことで、カムエクまでの縦走を諦めることにした。2日目は一昨年ガスの中だったエサオマントッタベツ岳頂上付近をのんびり歩いて、エサオマントッタベツ川から下山することにしたが、天候に恵まれ、十分満足できる2日間であった。

札内岳は十勝幌尻岳から眺めた山容が忘れられなくて(1)、一昨年エサオマントッタベツから稜線を縦走する計画でエサオマンまでは登ったが、夜から雨に降られ、縦走を断念した山である。今回はそのリベンジも兼ねての札内岳と札内分岐までの稜線歩きは何とか叶えることができたのだが・・・・。

函館を前日仕事が終わってから出発、国縫から夕張まで高速道路を繋ぎ、日勝峠を越え、戸蔦別ヒュッテまで一気に走った。車の中で3時間ほど仮眠しただけで朝を迎える。戸蔦別ヒュッテのすぐ側を流れるピリカペタヌ沢の林道を入っていくと、2.6km地点で道が崩落していてその前に駐車スペースが作られている。
先に1台の車があり、出発の用意をしている間にもう1台が到着。二人とも、単独行で3泊4日でカムエクまで縦走するそうで、本日は札内岳までの予定だとのことである。後に来た男性は「北海道の山ML」のメンバーで初対面の札幌のTaさんであった。ほかの二人に比べて強行スケジュールなので、一足先に出発する。

天気は快晴。気分よく五の沢出会いまで林道を歩き、そこから入渓するが、すぐに左岸に続く林道跡を進む。その後もおもに右岸にはっきりした踏み跡が続く。後に出発した男性と後先になりながら穏やかな沢(2)を八の沢出会いまで進む。河畔林の中に数張り分のテン場がある。太陽の光はまだ当たらなくて涼しいのであろうが、結構汗をかいている。ここまで1時間20分の予定であったが1時間50分も掛かっている。15分ほど休憩する。

八の沢出会いを過ぎると川幅は狭まってきて川の中を進むようになる。だんだん傾斜がきつくなるに連れて滑滝が現れて来たり、沢特有の変化に富んだ楽しい歩きとなる(3)。1000mを過ぎると中・小・滑滝が連続してきれいな沢相が展開され、疲れがあまり気にならない。
5mくらいの3つの滝には左岸に巻き道がついているが(4)、滑りやすく、ロープがあるから登り下りできるようなところもあったり、トラバースの足下も不安なところもあったりで、高所恐怖症の自分には結構緊張感を強いられるところもある。同じところを下るとなると考えてしまいそうである。

1300m付近に懸かる30〜40mほどの「ピリカペタヌ大滝」(5)は写真で見て予想していたより遙かに高く、涼感溢れた幅広の明るい大滝である。ここは左岸に明瞭な易しい巻き道があり、そこを越えるとしばらくV字谷の滑滝が続き、やがて、涸れ沢となり札内カールに吸い込まれて行く。水が出ている最後のところで3.5りットルの炊事用の水を汲む。一気に3.5kgも加重され疲れた体に拍車を掛ける。
札内カールはいわゆるカール底といわれる平坦な部分も湧水もなく、カール壁も見られない。急な斜面にはシナノキンバイ、チシマフウロ、トウゲブキ、オドギリソウ、ハクサンチドリ、エゾヒメクワガタなどが一面に咲いている(6)。踏み跡はそんな中をまっすぐ頂上から北東に延びる稜線まで突き上げている。いたるところに熊の掘り返しや糞が無数にあり、岩に手を掛けて登ろうと見たら、指先に糞の山があったり、足を下ろそうとすると糞を踏んづけそうになったりである。気がついたらどこかで鈴を落としたらしい。

沢の中は涼しかったが、カールから上は水の重さが加わった上に炎天下の急登である。一気に疲れが出てきて、少し登っては腰を下ろし、あえぎあえぎ登る。やがて、稜線の東側の踏み跡を辿り、三角点があるだけの頂上へ到着。待ちに待った日高山脈の大展望との対面である(7)。南の方は少し霞んでいるが、あとは見渡す限りのスッキリとしたナイフリッジの稜線とカールのオンパレードである。自然に目は縦走するつもりの札内分岐からカムエクまでの稜線を追う。