[72]  乙部岳  (1017m)  [姫川コース]   96、5、26

新緑の芽吹きの中の沢沿いの道から残雪を踏んで稜線を歩く
 
5:00 自宅発
登山地点下山
7:30
8:00
8:40
9:30
10:00
登山口
行者洞
尾根取付き
稜 線
頂 上
12:30
12:00
11:30
11:00
10:35
[2:30]所要時間[1:55]

13:30 鶉温泉(入浴)
16:00 帰宅
                         
道端に咲くフギレスミレ
 天気予報がいいので、昨日登るはずだった乙部岳 へ向うが中山峠から雨になり、日本海へ抜けるも山は雨雲の中で全然見えず。諦めて、松前回りで帰ろうかと思い、上ノ国まで来ると、江差方面が晴れて来ている。急遽Uターンし、乙部のコンビニで食料と飲み物を仕入れ、登山口を目指す。    

 山も雲が切れ、頂上が姿を現している。登山口には、車が2台と大きなテントが1張り、登山届けを 見るとラサール高校のワンダーフオーゲルクラブが 13名人っているらしい。雨上がりの濡れた道や沢伝 いの道を想定し、スパッツをっけて出発。5年前の登山会以来の再訪で、印象的なポイントは記憶にあるが、全体的な印象やルートなどの印象は、人の後にただついて歩くのと、自分一人で歩く のとでは、ずいぶんと違うものだと実感する。要するに一人歩きは、全部自分で判断 するために、自分で観察し、自分で考えながら歩く。だから「山をよく見、よく感じ る」ことになるのであろう。  
光る水(浅地達夫」氏画)
 まず、杉林の中の道を辿り、沢に下りる。そのあと、7〜8回はど徒渉を繰り返し ながら沢伝いの道を進む。道端では黄色いミヤマキスミレ(1)や紫色のフイリスミレ、赤 いオオサクラソウなどが迎えてくれる。笹と雑木林の新緑の柔らかい芽吹き、頭上に 聳える柱状節理の岩壁や岩峰の迫力、飛び石伝いの徒渉などを楽しみながら快調に歩 を進める。

 30分で行者洞という大きなすき間のある巨岩の重なりのそばを通る。ここ はこの前も印象に残っている。 やがて、沢の正面に、頂上に続く主稜線が見える。日高の山のコースに似ていると 思い、うれしくなる。そんなことを考えながら進むと、1時間後、沢が二股になると ころで、その間の尾根に取り付く。急な尾根を稜線目掛けてジグを切りながら、どん どん高度を稼ぎ、あっという間に沢がはるか眼下に見える。これも日高の山と同じである。この辺になると、周りの木々は低くなり、まだ葉の先をちょっと綻ばせたくらいの感じで、木々の向こうに展望が広がる。沢の源頭部の迫力ある岩肌や、残雪の詰まった沢に落下 する細い滝(絵)、頭上に見える天狗の鼻を思わせる大岩塔「天狗岩」などが楽しい。途中で賑やかな元気な声が聞こえて、やがて、ラサール高校の一団が下りてくるの と出会う。先生がいないなと思ったら、後から二人遅れて下りてくる。一番急な「天 狗岩」の辺りから残雪が出て、足元が滑る。周りの草や笹に掴まりながら登り詰める と、残雪が所々に続く主稜線上に出る。目の前に、厚沢部町辺りの国道から見える、東側が雪崩斜面ですっぱり切れ落ちた迫力ある1010m峰が聳えている(2)
1010m峰を見上げる
 まず、そのピークに向かう。その1010mピークからはよう やく360度の大展望・・・まだ雪に覆われた遊楽部岳と狩場岳、その手前に雄鉾岳な どの山々、初め変わった形で直ぐには分からなかった駒ヶ岳、日本梅の海岸線や厚沢 部や乙部の町などが広がる。頂上の雨量観測レーダーの白い建物とそれに続く舗装道 路は興ざめの感が無いわけでもないが・・・2度目だったにもかかわらず、思ってい たよりずっと変化に富んだおもしろいコースだったから許せるとしよう。
頂上と後ろは1010峰
 1010m峰を越え、右手が雪崩斜面の急斜面になった稜線を残雪を踏みながらいくつか の小さなこぶを越える。最後は群生するカタクリの花に彩られた急斜面を登り切ると 頂上(4)に飛び出す。風が強いので、本来は邪魔なはずの雨量観測レーダーの建物の陰で、朝食のおにぎ りを頬張りながら35分間休憩する。

 あとは、もと来た道を引き返すだけである。誰にも逢わず、いっも道南の山は静か な山が多いことを再認識させられる。登山口に近付いた辺りから、柔らかそうな沢ブ キが目に付く。ナイフを持ってくるのを忘れたので、手でむしりながらひとかかえほ ど、さらにウドを3本採ってゴールイン。

 林道を抜け、姫川の集落から厚沢部に抜ける近道を見付けたので、予定していた乙 部温泉を止めにして、厚沢部に新しくできた鶉温泉に寄る。レストランや休憩室を備 えたすばらしい設備である。缶ビールを買って湯船に漬かりながら飲み干し、レスト ランで珍しい山菜のてんぶらの盛り合わせともりそばを食べる。大満足しながら、酔 いが覚めるまで2目続きの山行の快い疲労感に身を任せ、休憩室で横になる。


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